■80年前から変わらぬ方法
北海道紋別市にあるオホーツク燻製工房『フューモアール』は、いまのご主人、安倍哲郎さんの祖父の代から同じ方法で燻製を作っています。80年前から変わらない製法です。
安倍さんはチップを使わず、薪とおがくずで燻製を使っています。
おがくずは粒子が細かいので、火を点けると、空気と燃料のちょうどいい配分で、勝手に燃えていき、最後まできれいに燃えて行きます。
その日、そのときの気温や湿度によって、安倍さんは薪の組み方やおがくずの固め方を変え、燃焼時間や火の出具合を調整します。この作業を安倍さんは「火を設計する」と呼んでいますが、「火遊びです」と言いながら、実に楽しそうにその作業をしていました。
■素材を殺さず、余計な味付けをせず
ホタテのスモークは、ホタテから出るスープで煮てから燻製にします。
マスも塩などで調味してから燻製。
安倍さんの言葉、「素材を殺さず、余計な味付けをせず、サラっとあっさりした燻製を作りたい」も本当に素敵。
しっかり下味を丁寧につける仕事をしながら、でしゃばらず、素材の味を大事にしているんですね。
こねくり回すことを作ることと勘違いしている料理人に聞かせたくなる言葉です。
ワインにも合う大人の燻製、いいなあ。
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